【救急看護の基礎知識】脊椎ドレナージ

【救急看護の基礎知識】脊椎ドレナージ

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脊椎ドレナージ(スパイナルドレナージ)は第3~第4腰椎から脊椎くも膜下腔に留置されます。
術操作により脊髄の栄養血管を一時的に遮断することにより脊髄虚血を生じる可能性があります。虚血が起こると、その後再開還流により脊髄浮腫を起こします。脊椎ドレナージは脊髄髄液圧の上昇を軽減し、脊椎灌流圧を維持することにより脊髄虚血の予防を目的としています。下行大動脈置換術後に留置します。

髄液循環

髄液は無色透明、無臭の液体です。髄液は側脳室で生産されたモンロー孔を通って第3脳室に入り、中脳水道から第4脳室に至ります。正中のマジャンディ孔、両側のルシェカ孔を経てくも膜下腔に流出
します。一部の髄液は脊髄周囲のくも膜下腔を経由しますが、くも膜下腔の髄液は脳底部のくも膜下から大脳表面へ流れ、頭頂部に集まり上矢状静脈洞で吸収されます。脳脊髄液の総量は120~140ml、1日では約500ml生産され、1日約3~4回入れ替わっています。

看護の実際

  • サイフォンの原理に基づいて流出します。
  • 外耳孔と0点(モンロー孔)を合わせます。
  • 医師の指示で高さを設定します。(脳圧の性状は臥位で10~15cmH2O)サイフォンチューブが落下しないようにしっかりと固定します。落下すると急激に髄液が流失して脳ヘルニアを起こす可能性があります。
  • サイフォン内の排液が排液チューブの先端に付着すると感染の原因となるためサイフォン内に排液が貯留しないよう誘導します。
  • ドレーンバックのエアーフィルターを髄液で濡らさないように注意します。エアーフィルターがぬれてしますとドレーンバック内に空気が貯留し圧がかかり性状にドレナージされない可能性があります。
  • 三方活栓は清潔に保持できるようにガーゼ等で保護します。
  • 排液の色、性状を観察します。浮遊物や悪臭、色の変化があった際は感染を疑います。
  • 刺入部の観察を行います。髄液の漏れがないか、疼痛の有無を確認していきます。
  • 髄膜炎症状に注意します。感染が起き髄膜炎に移行した場合、発熱、頭痛、嘔気、嘔吐、後頸部痛を生じます。

 

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