【救急看護の基礎知識】Aライン(動脈脈内留置カテーテル)

【救急看護の基礎知識】Aライン(動脈脈内留置カテーテル)

目次

Aライン(動脈脈内留置カテーテル)

目的

動脈にカテーテルを留置し、モニターに接続することにより持続的に血圧や脈拍などの血行動態を把握できます。
動脈血の検査を頻回に測定するといった診断目的が主です。
またこの他にも悪性腫瘍に対するAラインを通じての抗癌剤の注入や、血液透析のルートとしての使用など治療目的で挿入されることもあります。
広義には動脈塞栓術、血管形成術、大動脈バルーンパンピングなどのために動脈への挿入したカテーテルも含まれる。

適応

  • バイタルサインの連続モニタリングが必要な患者
  • 経時的な採血検査が必要な患者
  • 四肢の損傷によりマンシェットによる血圧測定が不可能な患者

方法

  • 基本的に医師が挿入します。
  • 患者にAラインの必要性を説明し、挿入することを伝えます。
  • 医師が挿入後固定を行います。
  • 0点合わせを行います。
  • モニタリング開始。
  • 必要であればシーネ固定を行います。

観察ポイント

  • 刺入部の観察(漏れ、腫脹、発赤、疼痛の有無)
  • 動脈波形が出ているか(空気が混入していたり、手首の屈曲などにより波形が出ていない場合や波形の形がおかしい場合は正しく血圧が測定されません。)
  • 抜かれてしまった場合には動脈性の出血を起こすため自己抜去にはくれぐれも注意します。

必要物品

22G点滴針(サーフロー、インサイトなど)、アルコール綿、点滴用枕、コッヘル1本、固定用フィルム、エラストポアなどの固定テープ、局所麻酔薬、局所麻酔用シリンジ(1ml)、27G針、処置用シーツ

 

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